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2010年 07月 01日 ( 1 )

f0146466_2112816.jpg『アルジャーノンに花束を』のダニエル・キイス。(それしか読んだことないの)

内容は
職場の放射能事故によっていつのまにか被曝してしまった若い夫婦。
放射能障害、まわりからの偏見と迫害。
望んでいたはずの妊娠。

最初1968年に発表された小説。
キューバ危機などあった時代?当時のアメリカ人の放射能への反応はこんなものなんでしょう。
ふたりとも被害者で心身ともに大きく傷ついているのに、まわりからは放射能をまきちらす”加害者”として迫害されてしまう。


深刻な話なのに、私にはどうしてもファンタジーに思えてしまう。

”被曝”のイメージが広島と大きくかけはなれているからかもしれない。


この小説をあえて2003年に改訂版として再度出版したのは、
世界中で事故や不法投棄、盗難などで放射能汚染が相次いでいるからだとあとがきにあります。
大きな事故なら報道もされるけど、不法投棄、盗難、不正使用などはあまりニュースにはならない。
そのなかで、ひょっとしたらこのふたりの災厄は明日自分にふりかかってくることかもしれない。

小説の出来より、そんなことがショッキングです。


核というものを考えるとき、いつもギリシャ神話のプロメテウスを連想します。
人間に”火”という、有益で同時に危険なものをもたらしたプロメテウスは繰り返し永遠に生きながら腹をハゲタカについばまれるという罰を受ける。
核はいまや現代生活に欠かせないけど、ときおり生贄を要求するものかもしれない。
by contrailfine | 2010-07-01 23:10 | | Trackback | Comments(4)

京都生活も7年目。趣味で始めた染色は10年になりました。


by contrailfine